僕は悪くない2(弊社情報誌より転載)

運営者

品川区の藁信博税理士事務所

住所:東京都品川区旗の台4丁目7番6号

電話:03-5749-4568

藁会計事務所のfacebookページは、こちら

TOPお問合せLINK

Copyright(C) Wara Kaikeijimusyo, All rights reserved.
当ホームページの記載、写真、イラスト等の無断掲載を禁じます

品川区、世田谷区、目黒区、大田区、渋谷区、川崎市の藁税理士事務所

wara に投稿

説得するには

経営方針のプレゼンをする時に、その会議の参加者が、あなたの考えと異なるグループである場合にはどうすればいいでしょうか。

あなたの意見をより強調して説明する方が効果的か?それとも、あなたの意見を和らげて、参加者の立場に近い表現で説明することが効果的でしょうか?

この記事は、弊社情報誌「way to the Top2010 12月号」に掲載されたものです。

人々の大部分は、正しくありたい、正しい意見を持ちたい、理にかなった行動をしたいと思っています。自らの意見と大きく異なった意見があれば、自らの意見の元となった情報が誤っているかもしれないと考えます。意見の違いが多ければ多いほど、不快感は大きくなります。ただこの不快感は、考えを変えることで低減することができます。ただ、あまりにも意見の幅が大きすぎると、「受容の範囲」から外れてしまい、影響を受けないということもあります。結論としては、伝え手の信頼性が高い場合には、伝え手と聞き手の見解の違いが大きければ大きいほど説得されます。伝え手の信頼性が疑わしかったり低いときには、中程度のずれの時に最大の意見変化を生み出します。

根回し

例えば、一方の副社長から「僕の方針に賛同してくれ。」といわれ、賛同したことが、もう一方の副社長に知られてしまった場合、その決定は「取り返しのつかない事」となります。決定を下し、その決定が変更できない場合に、説得はできるでしょうか。

例えば、ちょっと違う例で考えてみます。ベンツのバンか、トヨタの小型車を買おうかを悩んでいるとします。キャンプに行くには、バンが良いに決まっていますが、燃費が悪く、駐車も面倒です。小型車の方は、燃費が良く、保有コストも低くなりますが、社内は広くなくベンツのバンに比べて安全性が気になります。意思決定をする前であれば、できるだけ多くの情報を集めるはずです。

ついに、バンの購入を決定しました。しかし、あらゆる状況で納得できる車など無いことは、誰もが知っていることです。

購入した後はどうなるでしょう。選んだ車が「正しかった」情報だけを探し、「正しくなかった」情報は避けがちになります。例えば購入した車の広告を好んで見ます。また、他人と車の話をするときにも、自分の購入した車の良い話をし、購入しなかった車の悪さを強調するようにもなります。

車の例にあるとおり、決定がなされてしまった後、特にその決定の取り消しができない場合には、その決定を強化する情報しか受け付けなくなってしまいます。決定を覆すことは難しいこととなります。

報償と罰

会議において会社の経営方針の決定がなされました。経営方針を実行段階へと進める必要があります。従業員に対するインセンティブは、どうしたらいいでしょうか?

人々は高い賃金を選びます。そして、高い賃金のために一生懸命働きます。しかし、もし低い賃金しか与えられないのに、その仕事に同意することとなった場合には、その仕事の退屈さと低い賃金の間に不満が生じます。その不満を低減するために、その仕事のよい部分を探し、給料が高い場合よりも低い場合に、その仕事の仕組みを楽しむようになります。

例えば、大学生達を2つのグループにわけ、とても面白いパズルを解かせます。1つのグループでは、パズルが完成するたびに100円が支払われました。翌日、同じようにパズルに取り組ませたが、その日はお金を支払いませんでした。もう一方のグループでは同じようにパズルに取り組みますが、最初からお金の支払いませんでした。そして2つのグループの学生達に何でも好きなことをしてよい自由時間に、パズルに取り組むかどうかを調べたところ、報償無しの大学生が、報償有りの大学生よりもパズルの解くことに時間を費やす傾向がありました。

仕事をさせるのに厳しい罰を与えるのはどうでしょうか?例えば高速道路を車で運転していて、制限速度を超えて捕まれば、罰金が待っており、場合によっては免許の停止となります。重い罰さえ準備すれば、悪いことをしなくなるのでしょうか?そうはなりません、ただ、見つからない方法を考えるだけです。つまり、監視がされている間は、仕事をしますが、監視が行き届かないところでは、仕事をするはずがありません。

 

参考文献 『ザ・ソーシャル・アニマル』E・アロンソン著