経営者のための自己分析と反省

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前回のおさらい
ヘンリー・ミンツバーグさんの『マネジャーの仕事』を材料に、経営者や管理者の仕事について書かせてもらいました。
要約すると、経営者は、能率的な生産活動を設計し、安定した運用をするとともに、変化する環境により組織を変化させる責務を負っている。管理している社員や関係者の目的に適うように組織をコントロールする必要があるといっていました。この目的のために、 経営者に集まる組織内部と組織外部の情報に基づいて、組織の戦略策定をしなければなりません。この様な重責を担う経営者は、大量の仕事の遂行を強いられていると感じることが多い。負担するペースも厳しく、勤務時間、勤務外の時間であろうと、情報を持っているが故に意思決定をしなければなりません。もしこれを怠れば、組織が動きません。
(way to the Top 2015年8月号から)

自己分析
経営者の注意の払い方、注意を払う傾向を部下は注意深く見ています。経営者のやり方と、取り上げる問題が、組織に大きな変化を与えます。
これを利用しない手はありませんが、自分では気づかない、自分のやり方や傾向を意識することで、意図した方向に組織を進めることができるということです。
そのために経営者は、自分の仕事のやり方をわかっていなければなりません。これって、難しいことですよね。良き見本があり、それを習っているならまだしも、大概は自己流だからです。
そこで自分の仕事のやり方を自己分析するというのはどうでしょうか。ただ、自己分析って、めんどくさいです。他人にやってもらうのでは、自己分析になりませんし、何しろムカつきます。他人に御願いできるのは自己分析をするきっかけを作ってもらったり、自己分析のお手伝いをしてもらうことまでです。
しかし、分析をすれば全てが解決するわけではありません。むしろ、分析の迷宮に迷いこんでしまう可能性が高いです。分析に答えはないということを自覚すべきで、分析によりわかることは、自分の傾向などを整理することだけです。そこから反省ができます。勘を働かせれば、やらなければならないことが見えてくるかもしれません。
いつものように、読者を置き去りにして、ヘンリー・ミンツバーグさんの「自己分析のために十五のガイドライン」を使って、自己分析をしてみます。いらないと思いますが、私の自己分析を付録として添付します。
私の自己分析の結果として言えることは、通常業務を指揮監督すること、若しくは通常業務を自ら行うことで、手一杯だということです。その上、最近は、税理士会の仕事で月に3日は使わなければならないので、その分の執務時間が短くなっており、その傾向がますます強まっているということです。
優秀な人材がいるにもかかわらず、全てを自分で処理して、「忙しい、忙しいといっている。」ということです。ダメ経営者の代表になっています。こんなことでは、高いビジョンを達成することが疑わしいといえます。

効果的なマネジメントのための七つのポイント
自己分析をふまえて、マネジメントを改善するために、注意を払わなければならない領域があります。それらをまんべんなく処理するための自分なりの方法を探さなければなりません。
以下、にポイントを挙げていきます。
①情報の共有化
経営者には、経営者故に集まる情報があります。しかし重要な情報の大部分がクチコミで伝えられるため、経営者はその情報を周知伝達させる手軽な手段を持っていません。その結果、やらなくてはと思っても情報を広く伝播することをためらってしまいます。
部下は、経営者から定期的な情報(顧客からの新しいアイディア、納入業者の噂話)を必要としています。部下は、経営者が組織価値や組織目標を明確化してくれることを待っています。利潤、成長、環境保護、従業員福祉などの間の重要なトレードオフを確定しなければなりません。
部下は経営者の方向感覚、計画を必要としています。もし経営者が目標や計画を示していない場合には、意思決定を委譲することができません。
②表面的な処理
表面的な処理は経営者の最大の職業病です。経営者という職務を表面的レベルで処理するのはあまりにも簡単で、どの案件も速やかに処理され、誰もほとんど注意する必要が無いかのように見えます。
案件の扱いについては3つの方法が考えられます。第一に、仮に経営者に時間さえあれば、他の誰よりも効果的にその案件を処理できるとわかっていても、委譲が必要です。第二に、部下からの最終的な提案を承認するという関与にとどめなければなりません。経営者はその案件を表面的にしか理解していないかもしれないことを認識しなければなりません。第三に、案件によっては、経営者が特に注意する必要のあるものがあります。それは最重要で、複雑でデリケートなものです。
③情報を共有化できる場合は職務を分担する
④責務を最大限に活用する
どんな義務も洞察力のある経営者にとっては機会です。危機がもたらす混沌が、何か望ましい変革を引き起こす機会になるかもしれません。儀式関係の義務は、新しい情報源を作るチャンスであるかもしれません。
⑤責務から自己を解放する
もし経営者が自分の職務をコントロールしようと思うなら、義務を最大限に活用することは、必要条件であっても十分条件ではありません。経営者は体を自由にして、その時間の一部を他の誰でもない自分が注意すべきだと感じる案件に投入できなければなりません。受け身の経営者は、重大な、しかし今現在は緊急ではない案件に注げる時間を見つけられません。
⑥細かな点を元にして全体像をみる
効果的な経営をするには、情報を比較的ナマのままでもたらしてくれるような手段を構築するべきです。直接観察すること、できるだけ多くの人と個人的に議論することは、ナマの情報を獲得するための有力な手段です。経営者は自分が得た情報で戦略を立てます。違う情報を持っている他人の意見に耳を傾けることで、戦略はより良いものになります。自分が得た情報だけで経営をするのではなく、客観性を与えることが必要です。
⑦組織における影響力を認識する
経営者の行動に対して最も敏感なのは部下です。部下は、経営者が示す優先順位、決定、態度、期分に反応します。経営者は組織の優先順位を設定するかのように、意識的に自分の時間を配分すべきです。

自己分析に基づいた反省
とりあえず、自分のために紙面上で反省会を繰り広げたいと思います。
情報の共有化について、「みんなわかっているはず!」なんて、言い訳にしか過ぎません。共有化の手段を皆さんはお持ちですか。私はしばらく休んでいた勉強会を復活させることにします。
表面的な処理なんて、人としてよくあることですよ。これが完璧にできれば、神様ですよ。しかし、表面的な仕事を繰り返していれば、部下からの信用を失ってしまいます。
細かな点をもとにして全体像をみるって、メリハリを付けて仕事をすることで、業務の中に改善する手がかりがあるということですね。頑張りますよ。でも、細部から本質への統合という過程において、最も重要なのは、その時間を作るか、その時間を確保するシステムを作るということです。責務から自己の解放若しくは責務を最大限に活用するということですね。
情報をしっかり与え、表面的な仕事をせず、細かなことを元に経営の根幹に関わることを考える。これを何回も何回も、永遠と繰り返す。業績が良くならないわけがありませんね。
そして、これらのことをこなすために、仕事に対して燃えるような情熱を持っていることが必要になります。幸いにも、まだ、これは、持っています。情熱が無ければ、どんなに能力があってもダメです。怠け者には経営者はつとまりません。たまには、サボっても良いですか。良いですよ。それもメリハリです。サボっている自分を自覚し、コントロールできていればOKです。
ほら、台所からいつものが聞こえてきます。「いつまで、テレビ見ているの、勉強しなさい。そんなことじゃ、受からないわよ!」
つまり、「いつまでサボっているの、仕事しなさい。潰れるわよ。」ということですね。
自己分析のテンプレートが必要な方は、メールをください。
【参考文献】:
[1] H. Mintzberg and 池村千秋, マネジャーの実像 : 「管理職」はなぜ仕事に追われているのか.
[2] H. Mintzberg, 奥村哲・須貝栄訳.(1993), マネジャーの仕事.