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顧客を信者にする! 2013年12月20日(金) 17:25

今回もあわてて、「発想する会社!-世界最高のデザインファームIDEOに学ぶイノベーションの技法」を材料にしようと読んだのですが、ちょっと違うという感じです。みなさんの共感を得られそうにありません。あきらめました。

今回の題材
表紙が日に焼けた本を発見しました。数年前に買って放置していた本です。「カルトになれ!~顧客を信者にする7つのルール~」マシュー・W・ラガスという人が書いた本です。2005年4月の本です。もう7年も前の本です。
内容的には「顧客のロイヤリティーを高めろ!」というものです。ロイヤリティーに関しては、この紙面で一度も書いたことがないので、今回はこれにします。

ハーレーダビッドソンのHOG
ハーレーダビッドソンというバイクのメーカーがあります。最近では東日本大震災によって漂流したコンテナがグアムに到着し、その中からバイクが発見され、ハーレーダビッドソンは無償で修理し、所有者に送ることを発表してニュースになりました。
日本でも良く見かけます。休みの日に高速や地方を走っていると、ハーレーの集団が数台から十数台でツーリングをしているのを皆さんも見かけますね。私もなにげにハーレーにはあこがれに近いものを感じてしまいます。こんなことは日本のバイクメーカーには感じないものです。何故、そんなことを感じてしまうのでしょうか、ただのノスタルジーなのでしょうか。
ハーレーダビッドソンという会社は1980年代に倒産の危機に見舞われていました。日本のメーカーに価格と品質で叩きのめされたのです。その時の経営者の判断は、市場シェアを回復するためにお客様の声を聞くことでした。倒産しそうな時に、いま直ぐに手にできる利益を求めるのではなく、長期的な利益を優先したのです。
そしてハーレー・オーナーズ・グループ(HOG)を設立し、その育成に尽力しました。HOGの運営により、各地域でのツーリング、ラリー、メンテナンスのセミナー、会報の発行などが活発に行われ、会員と販売店の間に良好な関係が生まれました。イベントでは新しいバイクの試乗会、ハーレーダビッドソンブランドのライダージャケットやジャンパー、Tシャツ、ブーツなどに触れることができるのです。そしてそこは単なる売場ではなく、仲間と意見交換ができる場所なのです。そこに集まってくる人はハーレーダビッドソンが大好きな人であり、その様な人達が大好きな物や人に囲まれて過ごす時間が生まれるのです。「ただ好きな人」が「信者」となるのも頷けます。こんな顧客がいれば売上が上がらないはずがありませんね。
勿論日本のメーカーに負けないように品質の改善をしたことはいうまでもありません。そしてフォーブス紙が同社を「2000年を代表する企業」に選ぶまでになったのです。

その他の事例としては、アップル(マッキントッシュの時代)、WWE(ワールド・レスリング・エンターティメント)、リナクス等が紹介されています。

観客を信者にする7つのルール
① 人は他人とは違っていたい!
② 「大胆さ」と「強い意志」を持て!
③ 「ライフスタイル」を売れ!
④ 「伝道師」を生み出せ!
⑤ クラブを生み出せ!
⑥ 顧客を選ぶな!
⑦ ノスタルジアを売れ!ライバルからパワーを引き出せ!

魅力的な商品が必要
ハーレーダビッドソンやアップルは、魅力的な商品があります。中小企業には魅力的な商品などありません。しかし、ワールド・レスリング・エンターティメントは基本は興行でありサービスです。ですから、この本のアイディアは「魅力的な商品や製品を持っていなくても良いのです。」ということは中小企業にも使えるアイディアだということです。ということは当事務所でも使えるアイディアであるといえます。重要なのは、「顧客」を「信者」にすることです。その為のサービスメニューを増やす必要があります。

置き去り
最近は、読者のことを置き去りにして、当事務所を題材に話を進めるのが流行ですので、いつものように踏襲してみたいと思います。

今手に入れられる利益ではない!
ハーレーダビッドソンには「HOG」があります。アップルには「ユーザーグループ」、「マックワールド・エキスポ」があります。ワールド・レスリング・エンターティメントにもファンクラーブがあり、「WWEファンアクセス」というイベントがあります。このイベントでは、ファンが実況アナウンサーの気分を味わったり、ボディスラムやパイルドライバーを練習ができるのです。
つまり、「すぐに得られる利益」ではないことをしなければならないということです。業績を上げるために、新規顧客を説得して歩くよりも、「顧客」を「信者」にし、「信者」を「伝道師」にすることで、必然的に業績が向上するということです。

藁総合会計事務所では何を?
では、藁総合会計事務所で何をすれば良いのでしょうか?
ファンクラブ?、イベント?・・・いったい何をすれば良いんだ?
税金のセミナー・・・ちょっと違う気がします。その上、楽しくない。
ゴルフコンペ・・・・楽しいが、毎月できないし、ゴルフをやらない人もいる。
社長会や異業種交流会みたいなことをやっている会計事務所がありますが、そんな堅苦しいことは当事務所には合っていない気がします。

じゃ、飲み会?参加自由の飲み会をやったとします。
社長が一人で来ても良いし、従業員を連れてきてもいい。何人か社長が集まれば、それなりに盛り上がると思います。

妄想
ちょっと、想像してみましょう。
今日は19:30から藁総合会計事務所の飲み会だ。一応「行く」とは言ったものの、打ち合わせが伸びて、到着するのは20:30分、「行くのがめんどくさいな!」と思いながら会場の飲み屋に到着。会計事務所の職員さんも含めて8人ほどいる。その中に前回、隣の席で一緒に盛り上がった高橋社長がいる。しかし、なぜか盛り上がっているはずの飲み会がお通夜状態。「いったい何があったんだ?」と聞いてみると、その高橋社長が仕事でトラブったとのことだ。他の社長も含めていろいろ善後策が話し合われていた。善く善く話を聞いてみると「そのお客さん、よく知っているよ!」と話がトントン拍子に進み、高橋社長に笑顔が戻るまでになり、その後いつもの飲み会となりました。あちらの席では田中社長が佐藤社長に今後の事業展開が話されています。隣の席では山中社長が、従業員の愚痴を話されています。「高橋社長のお話、これは聞き逃せませんよ!」(ちょっとアヴァンティ風で)。
想像はこの辺で止めておきます。

こんな雰囲気の飲み会であれば参加者もどんどん増えていきます。飲み会が発展して旅行とかバーベキューとかやっているかもしれませんね。とても楽しそうです。
果たして、そんな飲み会になるかということです。
オプションとしては、参加への動機付けをするためにも勉強会の形式を取った方が良いか。

とりあえず初める
余り考えすぎてもいけません。そして考えていても始まりませんから、とりあえず初めてみますか。
「日時は毎月第1火曜日19:00から」と思いましたが、最初から無理はいけません。年4回にします。11月・2月・5月・8月の第1火曜日で始めます。ご意見、ご希望がございましたら、何なりと申しつけください。

参考資料 
『カルトになれ!~顧客を信者にする7つのルール~』著者マシュー・W・ラガス他

この記事は、弊社情報誌「way to the Top2012 08月号」に掲載されたものです。

変化を推進できるか! 2014年04月03日(木) 13:21

「なぜ、オレはあんな無駄な時間を・・・・。」(三井寿)と掴みはバッチリですが、内容が伴うかはわかりません。今回のテーマは「変わりたい!」です。個人でも、企業でも良くなりたい、変わりたいと思っています。しかし、何かがその邪魔をするのです。それは・・・。

会社を良くしたいと思うことは、きっとどの経営者も考えることです。しかし、その考えを維持するには大変な努力を必要とします。なぜ、そんなにも大変なのでしょうか。
1 日々の業務に忙殺されてしまう。
2 従業員の協力を得られない。
3 変化を試みたときに、あちこちで問題が発生して心が折れてしまう。
その他にも、変化を試みたときに、その変化をさせまいとした力が働くのを感じるたはずです。
なぜなら、長年にわたるその企業におけるやり方や考え方は、社長にも、従業員にも染みついているからです。それでも、皆「変えなくてはいけない」と思っています。

変化を推進するときの過ち
過ちその一 従業員の現状満足を容認する。
収益基盤が脆弱な中小企業にとって、危機意識を植え付けることに苦労はしないと思いがちですが、いやいやどうして、これが難しいのです。このままなら半年後に事業資金が枯渇してしまうことがわかっていても、なかなか動き出せないものです。

さあ!リーダー!あつまれ! 2015年04月30日(木) 19:54

私ごとではありますが、藁信博は65歳で引退することを宣言します。現在、私が46歳ですから残り19年しかありません。長いようで・・・。短いに決まってます。事業の拡大とリーダーの育成、やることいっぱいあるのに、時間はあとわずかしかありません。もちろん、引き継いでくれるほど魅力的な事業になっていればいいのですが・・。

いつかは誰もが引退する時を迎えます。あなたが引退する時の後継者はいますか?
その後継者は順調に育っていますか?
後継者問題に関わらず、企業が成長していくには、企業に変化を与えるリーダーが必要です。もし、今の仕事を今のまま続けていけば、大丈夫という方がいれば、あなたはとても幸せな仕事をしているのだと思われます。しかし、多くの企業は、変化していかなければなりません。
(way to the Top 2013年8月号から)

粘れ、あきらめるな! 2015年08月11日(火) 19:53

上司や先輩から叱られ、つらいこともたくさんある。いろいろなお客さんを数え切れないくらい訪問して、断られる毎日。
でも、営業はつらいばかりではありません。そんな厳しい中でもお客様が話を聞いてくれて、商品を買ってくれたとき、大きな喜びとなります。人と会う楽しさ、人とつながって、それが人脈となる喜び。深い信頼関係を築くことに営業の醍醐味を見いだすことができます。と営業について書いてみましたが、実際は、多くの新人(?)営業マンが、営業の喜びを得られることもなく、ドロップアウトしているのではないでしょうか?

(way to the Top 2013年12月号から)

ブルーオーシャン
理想をいえば中小企業は、ニッチ市場でそれなりのシェアを獲得し、営業に力を注がなくても、好業績を獲得したいものです。イメージとしては、誰も来たことがない南国の砂浜を発見し、その美しいビーチをたった一人で独占している状態(ブルーオーシャン戦略)です。しかし、実際はたくさんの同業他社がいる中での血で血を洗う(レッドオーシャン戦略)状態になっています。
競合企業の戦術に併せて自社の戦術をコントロールし、ある時は少し利益が、そうでなければ赤字がでる厳しい戦いです。もちろんそこまで緻密な戦術の展開ができていれば良いのですが、これがなかなか難しいのです。

営業が重要だ!

急げ、もたもたするな! 2016年03月18日(金) 08:52

スタートアップ!、事業を興すときに最も重要なものはスピードです。資金がなくなる前に、企業が存在できる方法を構築しなければならないからです。スピードが遅くなるのは、間違えを犯し、その間違えを直すのに時間がかかるということです。間違えを犯すことは仕方がありませんが、いかにその間違えを早く修正できるかがポイントです。

(way to the Top 2014年4月号から)

起業が難しいのは!
起業や新しい事業はに難しいものです。「何しろやってみなければわからない。」という側面が大きいからです。実際、2年で30%、3年間で48%、10年で72%が廃業します。たとえ、起業する業界の知識を多く持っていて、その業界で十分な経験があっても、多くの企業が廃業に追い込まれています。
もし、新しく興した事業が生き残ることができたとしても、先行している企業と同じ製品やサービスを提供していれば、事業の将来性はなく、苦労だけを背負うことになります。

希望、挫折
多くの起業者は、大きな希望をもって起業します。希望が大きければ大きいほど、製品やサービスが革新的であればあるほど、市場や顧客とのズレが発生する可能性があります。

マネジャーって! 2016年09月02日(金) 19:41

「有能なマネジャーがいれば、業績が良くなるか?」、「YES、NOどっち。」と問われれば、もちろんYESです。どんな状況であっても、有能なマネジャーがいれば、企業は存続し繁栄できると考えます。
一方で、「管理職になっても、余計な面倒が増えるだけ!」とか、「仕事は一人でやった方が楽なんじゃない!」といった話があります。組織が何の変化の必要もなく、ただ昔から続いている仕事(作業といった方が正しい)であれば、マネジメントをする必要などないかもしれません。しかし、そんな恵まれた組織がどれほどあるでしょうか。もちろん一時であればあるかもしれませんが、その様な状況は長くは続くはずがありません。
(way to the Top 2015年4月号から)

正しい戦略・戦術があれば、マネジメントは誰がやっても同じなのでしょうか。組織や人を動かすことが甘いものではないことは、この冊子を読んでいる人であれば知っています。どのような組織であれ、戦略と組織能力をマネジメントする必要性があります。しかし、この最も重要な仕事をしているのにマネジャー、管理職、経営者という仕事はなかなか評価してもらえません。この様なことでは有能なマネジャーを見つけることもできず、教育することもできません。
マネジャーの仕事とは、どんな仕事なのでしょうか?

ポートフォリオの組み合わせ方1 2011年04月22日(金) 19:14

 証券市場において負けない戦略、すなわちいくつかの資産に分散投資をする「ポートフォリオ」。
  では、具体的にはどのようにポートフォリオを組むべきでしょうか。

ポートフォリオの組み合わせ方2 2011年04月22日(金) 19:21

ポートフォリオの組み合わせ方 続きです。

株式投資の伝統的二大流派①~食パンの価値~ 2011年09月06日(火) 13:02

投資とは、上場株にしろ、小麦の先物取引にしろ、将来を予測する賭けです。
伝統的に、投資業界のプロたちはその賭けに勝つためのよりどころとして「ファンダメンタル価値理論」と「砂上の楼閣(さじょうのろうかく)」理論のいずれかのアプローチを用いてきました。今回はこのふたつのアプローチの簡単な紹介です。
(way to the top 2011.8より)

1.ファンダメンタル価値理論
 

 例えば、皆さんは食パン1斤を、いくらだったら買いますか?

  それはどこのお店のものかにもよるし、どこの小麦で作っているのかにもよるし、はたまた小麦が取れる国と、輸入しかできない国によっても変わるだろうし、もしかしたらどこかの国では宗教的な食パンの重要性があってものすごく高価かもしれません。
 

  この理論は、食パンでも、株式でも、珍しいダイヤモンドでも、資産には「ファンダメンタル(本質)価値」と呼ばれる絶対的な価値があると考えます。

株式投資の伝統的二大流派②~皆がそっちって言うなら僕もそっちで...~ 2011年09月06日(火) 13:09

2.砂上の楼閣理論


  対してこの理論は、逆に、心理的要素、群衆心理現象を重視しています。

  砂上の楼閣とは、『見かけはりっぱであるが、基礎がしっかりしていないために長く維持できない物事のたとえ。』(大辞泉より)の意です。

  例えば、個人投資家が初めて株を購入しようとするとします。どの株を買おうかと考えるとき、大多数の人は、皆が知っている企業で、この先潰れなさそうで、近頃において利益を出し配当を行っている、堅実な企業を選ぶのではないでしょうか。この大多数の人がするであろう判断が「砂上の楼閣」となります。大多数の人が買うであろう株式を、大多数の人と同じタイミングで買っては、その堅実な配当を大多数の人々で分け合うことにしかならず、大きな利益とはなりません。
 

  そこで、他の人がまだ気づかないうちに、株価が上がりそうだ!と読み、安い額で購入してしまうことにより利益を得ようとするのがこの考え方です。